こんな話がある。1人の男性が葬式に出席したとき遺族にお辞儀をして一言。
「このたびはおめでとうございます」
当然ながら一瞬で場が凍りつき、男性は慌てて「このたびはご愁傷様です」言い直した。
単なる言い間違いでは済まないミス。
深層心理では嫌っている
男性がこんな失礼な言葉を口にしたのは、深層心理の観点から考えると心の底で故人のことを嫌っており嬉しい感情があることで思わず本音が出たと解釈される。
精神分析の創始者であるフロイトは言い間違いを「錯誤行為」と呼び、そこに人間の深層心理が在ると述べている。
フロイトがこのことを発見したのはある会議のこと。
司会者が「これから開会します」と言うべきところを「これから閉会します」と言ってしまった。
司会者はすぐに発言を訂正し会議も無事に終わったが、フロイトはこの言い間違いに注目し司会者に問いただしたところ白状する。
早く帰りたかった
司会者の本音はこうだ。
「実は私、今日は早く帰りたかったんですよ、それでつい…」これを聞いてフロイトは大喜びだったそうだ。
そして、こう結論づけた。
「人間の言い間違いには無意識の願望が現れている」
フロイトはこうした無意識の願望が表れるのは「忘れ物」や「行動の間違い」など、人間のふとした行動にも当てはまると考えた。
無意識の行動には裏がある
たとえば、会社勤めのサラリーマンが電車の中で重要な取引書類を置き忘れるという致命的なミスを冒した。これも「この取引はうまくいってほしくない。どうせ自分がやっても話がまとまるわけがない」という気持ちがあり、無意識に現れた行動と考えられる。
また、彼氏彼女がいるのに無意識に別の異性の名前を口にした経験がある人。それがあなたの本音で心のなかはバレバレかもしれないので発言には注意が必要だ。